抜け出した屋上
指とはしゃぎ声で雲を撃っていた夏
大袈裟に背中で
隠し持ってた夢をかかげ
笑った放課後あきれた神様がきっと
始めも終わりも作らないでいた
はずの日々
明日卒業のチャイムが鳴る
輝いた退屈に
キミと見上げた広い空に
あの日雲を消せたみたいに
明日の悲しい音も
消せてしまえばいいのに
寝そべった屋上
流れた星を早口で追いかけた冬
願い事を叶える場所は
ここから遠いことに気づいてた夜
アクビでにじんだ地図は
丸めて投げてた
変わらぬ未来を呼べた日々
明日卒業のチャイムが鳴る
駆け上がった階段に
逆さまに見た高い空に
あの日話した夢に向けて
キミが歩く合図なら
聞こえなくてもいいのに
サヨナラをあきらめた
オトナがつぶやく
ありがとうなんていらないよ
卒業のチャイムが鳴る輝いた退屈に
キミと見上げた広い空に
ひとつ約束をするのなら
遠く離れたどこかで
同じ雲を見つけて
同じ雲を同じ星を同じ時に見つけて