夢で見た街路地にある
赤いレンガの隠れ家で
水溜りに映る月を
窓辺にしゃがみ眺めている
笑みに潜んだ哀しみは
あばかれる事はない
いつになったって愛せない
吠えて裂いたって届かない
化けて去ったって変われない
今日も泣いたって枯れはしない涙
絡まる欲に 理性を捨てて
生きれたならばあなたの元へ
駆けて行くだろう なのに私は
あなたの姿を思い出せないまま...
どこの誰かもわからない
殺めた手が震えてる
揺れるランプはカチカチと
音をたてながら煽る
髪に滴る感覚が
心地よいかのように
止め処無い欲望も
揺るぎない本能も
騒がしい残像も
さり気なく顔を出す殺意も
絡まる欲に 理性を捨てて
生きれたならばあなたの元へ
駆けて行くだろう なのに私は
あなたの香りも思い出せないまま
闇に紛れた真実は
あばかれる事はない
いつになったって愛せない
吠えて裂いたって届かない
化けて去ったって変われない
今日も鳴いたって枯れはしない声
絡まる欲に 理性を捨てて
生きれたならばあなたの元へ
駆けて行くだろう なのに私は
嗅ぎ回る夜にあなたが見えない
夜明けの街が 赤く染まれば
そこには愛しいあなたの姿
動かなくても先が無くても
あなたの姿を思い出せたようで...